サッカー日本代表VSマルタ代表

W杯前の最後の調整試合であるマルタ戦。
FIFAランキングでかなり格下であり、いかにランクが信用できなくても選手の能力差ははっきりとしているレベル。
ドイツ戦とは違い、完全に弾みをつける為の試合。先発陣は試合前のマスコミ予想通りでした。
内容はというと・・・・課題タップリの試合になってましたね~。

玉田の先制ゴールの時は、今日はのんびり見られるかなと思ったのですが、前半攻めまくっているのに決められず。
相手GKが良かったのもありますが、大黒に得点運が無いのは気になるところ。
運というと失礼かもしれませんが、そういう流れってあると思うのです。

左サイドのサントスも相変わらず。相手の裏に飛び出す動きが何度かあったのは良かったですが、自分が起点になる時のプレーの判断が遅く、相手に詰められ結局ドリブルでつっかけるしか出来なくなる事が多かったですね。守備が不安定になのもホント気になります。
前半も半ばを過ぎると日本のサイドチェンジに相手が慣れてきて、逆に1トップ気味の相手に3バックで対応する事で生じる中盤の人数のギャップを突かれて、中盤の選手にフリーでミドルシュートを打たれる事が多くなってきました。ドイツ戦に較べると、ほんと運動量が少なかったですね。
やはり大黒、玉田の2トップだと前線の深い所でのポストプレーという意味では期待できないので、相手が下がってる時の打開は難しいかなという感じも。

後半になっても、攻め込むものの相手GKのファインセーブもあり決めきれず、だんだんと試合はマルタペースに。
それに対してジーコの采配も疑問。明らかに中盤のギャップが出来ているのに、前半途中から4バックに切り替えてもよかったのでは。
ただそこで投入された小野の状態が明らかに悪かったのは誤算でしょう。ボールもキープ出来ず、パスの精度も考えられない程低く、まったくといっていい程起点になれませんでした。
そこで15分過ぎに、玉田→小笠原で大黒1トップの4-5-1に変更。これもよく分かりません。
引き気味のバックライン相手に大黒1トップだと、機能しないのではないでしょうか。というよりもいきなりほとんど実戦形式のないフォーメーションというには、ここで試すには危険な気が。
大黒→巻に変えても状況は変わりません。というか、このメンバーでの経験が少ないうえにほとんどぶっつけであろうフォーメーションが機能しないのは当たり前。
しかもいくら巻がポストを踏ん張っても、2列目から飛び出すタイプが少ないだけに結局手詰まり。
さらに中盤のパス精度の低さ(動き出しが少ないので、コースが制限されてる部分もあるでしょう)が停滞に拍車をかけ、逆に簡単にボールを奪われてマルタの速攻に。
引いた相手にどう攻めていくのかという部分、これは特に1,2戦でリードされている場合の試合運びという意味でも共通の課題になると思いますが、その形がまったく窺えなかったは残念。

さらにセットプレーでの守備でも、ドイツやグループリーグの対戦国と較べて明らかにフィジカルでは劣るマルタ相手にことごとくシュートに持っていかれ、これが強豪国なら何点取られてか。ゴール前のセットプレーではいかに相手より先にボールに触るかというのがポイントだと思いますが、それすら出来なかった状況は本番直前としてはちょっとお粗末ですねえ~。

この試合の収穫は、ドイツ戦に引き続き好調だった駒野ぐらいなのでは。
でも、もうじたばたしてもあとは本番だけ。
もう一度気持ちを引き締めて、初戦に望んで欲しいと思います。