今月のマイBEST&カルトミステリー(2006年5月読了分)

本格的にブログ復活をしてから1ヶ月。5月はGW中以外はなんとか毎日更新する事が出来ました。
その間レビューを書いた小説は以下の通り。

『虚無への供物』、『びっくり館の殺人』 、『虹果て村の秘密』、『黄金蝶ひとり』 、『ほうかご探偵隊』、『エデンの命題』 、『透明人間の納屋』、『ぼくと未来屋の夏』 
『くらのかみ』、『いつか、ふたりは二匹』、『魔女の死んだ家』、『天に還る舟』 、『最後の願い』、『子どもの王様』、『神様ゲーム』、『闇のなかの赤い馬』
『ふたり探偵 ~寝台特急カシオペア」の二重密室~』 、『ウェディング・ドレス』、『幻獣遁走曲 猫丸先輩のアルバイト探偵ノート』、『闇に蠢く』、『下山事件 最後の証言』
『探偵伯爵と僕』、『感染』、『空にかざったおくりもの』、『気分は名探偵』、『僕と先輩のマジカル・ライフ』、『ユージニア』、『鬼神伝 鬼の巻』、『鬼神伝 神の巻』 
『ラインの虜囚』 、『猫丸先輩の推測』、『硝子細工のマトリョーシカ

計32冊。うーん、読んだ読んだ、満足です(笑)。
ということで、2006年5月度オススメBEST5を選んでみようと思います。とはいっても、レビューにつけてる点数は完全に個人的な好みでつけてるので、オススメとなると若干違ってくるのであしからず。どこがどう違うのか・・・・なんとなくです♪


5位は光原さんの連作短編集ですが、内容としてはそれまでの登場人物が最終話で一つの物語を紡ぎだすということで長編小説ととれる事も出来ます。
元々時には人間に対して優しすぎる事が多く、甘いストーリーになりがちだった光原さんの小説ですが、この作品は非常にバランスが取れていて、現時点での著者の代表作だと思います。


4位は、「ミステリーランド」からこの1冊。分かりやすいストーリーととことん楽しませようとする遊び心、さらにはその先の本選びにまで気を配った、ジュブナイルとしては現状でシリーズ中最高の出来ではないでしょうか。子供にぜひ読ませたいという意味でもこの1冊を。


3位も再び「ミステリーランド」から。これまた配本シリーズの中でも屈指の1品。『黄金蝶ひとり』に比較して、よりミステリの要素を強めた作品で、子供だけでなくかつて新本格を読んだお父さんお母さんも楽しめます。唐沢さんのイラストもかなりGOOD♪


2位をどちらにするか悩んだのですが、フィクションとノンフィクションというそれぞれ別のジャンルであり比較出来なかったので、同点の1位としました。
下山事件を扱ったノンフィクションというだけでなく、近年の犯罪ドキュメンタリーの中でも屈指の完成度。
下山事件を知らない人にも十分事件を理解できて楽しめ、さらに抜群の説得力。ドキュメンタリーの手本といってもいい1冊なのでは。


フィクションからはこの1冊。というか今更これを薦めなくてもみんな知ってるよ、という話ですね、ハイ。でも一応5月に読んだという事で・・・。
3大アンチミステリ、推理小説の墓碑銘など、数々の異名と伝説を生み出したミステリ小説の金字塔。
名前が先行して読みにくそうなイメージもありますが、全然そんな事ありません。文章の巧さも兼ね備えた、まさに読み継がれるべき1冊。

正直、『虚無への供物』に関してはこれを出されたらとどうしようもないという事で対象外にしようとも思いましたが、やはり読んでない人には是非読んでほしいという意味で入れさせて頂きました。
そのほかの感想としては、倉知淳黒田研二の魅力に今更気付いた月ということになるんでしょうね~。
では最後に、今月のカルトな1冊


これもいきなり2冊で(笑)。
前者は特になぜこれをミステリーランドでだすのか分からない、オールタイムでも僕のワースト10には入ってきそうな小説です。これに関してはある意味いろんな人の意見を聞いてみたい。反論お待ちしてます♪
後者に関しては、表題作の導入部とミステリ部分の落差が激しいというか、我慢して医学的な所に耐えたのにこれかよ~というのが(笑)。

今月のBEST&カルトは以上です。
ご意見・ご感想をお待ちしております♪
 

(2006.5.31 ブログ再録)