Amazon紹介より
これはまずいでしょ・・・。
読み終えた後味が、今まで読んだミステリーランドの中でも一番悪いです。
最初の方で主人公の少年や友達の間で流行ってるバラエティ番組の描写がまた。
だって罰ゲームにあつあつの中華あんを顔面にかけるんですよ。
まあ、古今東西こんな罰ゲームをやるバラエティはたくさんありましたよ。
熱湯コマーシャルやガンバルマン、お笑いウルトラクイズ・・・って全部ビートたけしだよ・・・。
確かに子供の頃、結構親と一緒に楽しんでましたよ。で、子供が大人が思ってるよりずっと残酷なんだってことも。
でも、なんか違う。なんだか分かんないけど違和感があるんですよね。
多分この小説が子供の暗い部分だけを切り取ってるのかな。
そりゃ子供のうちから知ってなきゃいけない部分もあると思うし、大人の伝え方次第な部分があると思います。
この小説もそういう狙いも多分あるんだと思うんですよ。
でも、多分僕は殊能さんの伝え方に猛烈に違和感があるんだと思います。
すくなくとも、このシリーズの趣旨に合致してるとは思えませんでした。
で、ラストで主人公は悪者の「こどもの王様」と対決するわけですが、その結末とエピローグにしても、人間のある一面だけをピックアップしすぎてる気がするし、現実をつきつけるにしても、これだと突きつけて、ハイ終わりみたいな感じにしか受け取れないです。
でも、この評価も一方的な見方だと思いますし、シビアに見つめている評価を持つ人もいるかもしれません。ぶっちゃけ、子どもが読んだら面白いと感じると思いますよ。
一応何故ショウタが「子どもの王様」に気付かないのか、って伏線も貼ってます。
それでも僕はこの小説は駄目でした。面白いと思う要素を感じませんでした。あえていうなら地図のイタズラぐらいですよ、ホント・・・・。
(2006.5.17 ブログ再録)