たいりょうのちょっと一息

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『吸血の家』(☆3.4) 著者:二階堂黎人

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江戸時代から遊郭を営んでいた旧家にもたらされた殺人予告。かつて狂死した遊女の怨霊祓いの夜、はたして起きた二つの殺人事件。折しも乱舞する雪は、24年前の惨劇にも似て……。名探偵・二階堂蘭子が解き明かす《密室》そして《足跡なき殺人》の謎。美しき三姉妹を弄ぶ滅びの運命とは!?

Amazon紹介より

 

実質的なデビュー作は『地獄の奇術師』ですが、執筆順にいくとこちらが先になりますね。

作品的にもより趣味全開な匂いが漂いますね~、これは。テニスコートの殺人なんかは、もろカー的な匂い漂ってるし。
ただトリック自体は、うーんって印象が残るかも。前半の密室殺人もちょっとどこかで見たことがあるような気がしますし、テニスコートの殺人もちょっとした知識が必要な点が若干気になります。過去の殺人事件に関しては、まあこれしかないよな~って感じですかね。

ただ、細かいヒントの散らばし方はうまいなと思います。というか、注意深く読んでても気づかなそうなものもたくさんありますからね~。過去の事件の返り血の行方なんかは、あーなるほどなと思いました。

しかしこの小説、犯人の動機というか人格形成のあり方が奮ってますね(笑)。といいますか、ほとんど殺人マシーン状態ですからね。
しかも、ラストの犯人との対決シーンでは、またしても超常現象の力が炸裂してます。まあ、この辺のオカルト的破綻は好みなんでいいんですけど、別になくてもいいよなって思わなくはないですね。

それにしても、二階堂さんの小説に登場する旧家っていうのは、完全崩壊しないと気がすまないのかなあ~。
どうでもいい事ですが、ちょっと気になるかも~。
あ、翡翠姫のくだりの雰囲気は大好きです~。昔の怖い話を読んでる感じだし、本編ともきっちり絡んでるので。

(2005.12.5 ブログ再録)