『夜は千の鈴を鳴らす』(☆2.7) 著者:島田荘司

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 マンションの一室。女社長と若い秘書が話している。ひょんなことから女社長は秘書を挑発するように「私を完全犯罪で殺害出来れば、土地を譲る」と口にした。そして10日後、女社長は寝台特急「あさかぜ」内で死体となって発見された。死ぬ前に「ナチが見える!」という謎の言葉を残して。

Amazon紹介より

 

これは、どう評価していいのか非常に困る作品ですね~(笑)。
ここに使われている過去の事件のメイントリックが、高木彬光氏の作品で使われているトリックと、それを使う動機がまんま同じなんですよね~。
僕の場合読んだ順番は高木氏の方が先だったのですが、この本読み始めてすぐにトリックに気がつきましたからね~。

作品としては、この小説も小粒ですが面白いです。高木氏の作品と比べると作品の方向性もまったく違いますし、一概にパクリというほどの問題でもないのかな~、という気もします。
ただ、どうしてもここまで同じ手法だと、もう少し何か味付けが欲しいというのも確かなんですよね~。
この方法を取らざるおえなかった動機の部分にもう少ししっかりしたものがあれば、もっと素直に感動できたかも、と思うのは事実ですね。
特に犯人があんな結末を迎えるだけに、なおさら惜しいという気も。
映像化すると綺麗な作品になるかもしれませんね。

それにしても、現代の事件で追い詰められた犯人のとった行動もすごいです(笑)

 

(2005.11.20 ブログ再録)