『『夏のレプリカ―REPLACEABLE SUMMER』(☆2.4) 著者:森博嗣

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封印された夏の日の記憶! 眩い夏、不可解な誘拐事件、蘇る過去 真実は、偶数章だけで明かされる。 T大学大学院生の簑沢杜萌(みのさわともえ)は、夏休みに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた。杜萌も別の場所に拉致されていた家族も無事だったが、実家にいたはずの兄だけが、どこかへ消えてしまった。眩い光、朦朧(もうろう)とする意識、夏の日に起こった事件に隠された過去とは?『幻惑と死と使途』と同時期に起こった事件を描く。

Amazon紹介より

 

この作品と前作では、萌絵が犯人を問い詰める、もしくは警察に解決編を語るといった構成になってますね~、だからこういう構成?それは関係ないか。

前作は面白かったのですが、これはちょっと。わき道というか、文学的な表現が多いといいますか、とても理系の人が書いた小説とは思えないな~。
しかも、なんだかその文学的表現の部分が単調に感じられて、杜萌の独白もなんだかな~。

杜萌のキャラ自体は嫌いじゃないですね。イマイチどうして萌絵とそんなに仲がいいのかピンときませんが(笑)。
でも、後半キャラが突然変わってしまうのもどうなのよ。萌絵が真相に気付くシーンも、なんだかヴァン・ダインの『カナリヤ殺人事件』みたいに説得力が薄いぞ(笑)
でも、このトリックというか仕掛けはアンチなような気もするなあ。

で、結局あのラストはなんだったの?今まで読んだ部分がなんだったんだと愕然としてしまいました。

 

(2005.11.6 ブログ再録)