『幻惑の死と使途』(☆3.5) 著者:森博嗣

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天才マジシャン、死してなお奇跡を呼ぶ―― 事件は、奇数章だけで描かれる。 「諸君が、一度でも私の名を呼べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」いかなる状況からも奇跡の脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻(ありさとしょうげん)が衆人環視のショーの最中に殺された。しかも遺体は、霊柩車から消失。これは匠幻最後の脱出か?幾重にも重なる謎に秘められた真実を犀川・西之園の理系師弟が解明する。

Amazon紹介より
 

この小説は奇数章なのですね、『夏のレプリカ』と同時進行で進む事件です。
でも、この2冊が絡む事に対して意味がないだよな~。刑事の配置にもちょい疑問。

この動機、なんかわかるな~。自分が映画とか舞台やってるのも、これに近い感覚があるのかもしれないと思いますもん。
この感情を極限まで突き詰めると、こうなっちゃうんだよな~、って少し納得。
この部分だけでも、僕にとっては結構ツボでした。このシリーズ、動機に関しては結構無茶な事が多いですけど、一番気にいってるのは概ね動機そのものの事が多いです。

トリックそのものは結構チープな感じで、そんなに面白くはないですね。はっきりいって最初の死体消失の時点で犯人わかりました。
マジックをある程度知ってる人ならなおのことだと思います。

それにしても、萌絵の叔母佐々木睦子のキャラは強烈すぎるなあ。あんな人がいたら簡単に人生狂わせられそうです。
恋の行方にはまだまだ山あり谷ありですね。

 

(2005.11.4 ブログ再録)