『Paradise Kiss』  著者:矢沢あい

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塾と学校の往復だけだった受験生のゆかりが、はじめて足を踏みこんだ場所はパラダイス!? あの「矢澤芸術学院」を舞台に繰り広げられる、恋とミシンとステージのハッピーストーリー!! Amazon紹介より

 

 大まかな粗筋としては、特に未来に展望を持っていなかった普通の女子高生紫(ゆかり)が、服飾デザイナーの卵であるジョージたちと出会い、人生が大きく変わっていく、って話ですね(合ってますよね)。

 で、登場人物がみんな 変わってます(笑)。
 ヒロインの恋の相手ジョージ、普通にいたらついていけない気が思い切りするんですが・・・(ファンの人ごめんなさい)。まあ、後半心の裏側を見せてくれたりするあたりにちょっと人間味があっていいかもとは思いましたが。 ヒロインのキャロライン紫は、綺麗ですね(笑)。ビジュアル的には超絶モデルルックスなんですが、でもふと気づくとどこかに居そうな現実感を合わせもってて、こういうちょっとリアリティの無いキャラに感情移入させるうまさがこの作者の漫画にはあるような気がします。
 実和子と嵐のカップルを可愛くて素敵だと思います(櫻田姉妹の年齢不詳っぷりはこの際気にしません)。 ただ、後半登場する麻生さんのキャラが漫画を完結する為に出て来たような位置付けになっちゃってるのが、ちょっと残念かもしれないです。 で、

イザベラです!!

 いやあ、僕は好きです。連載当時のカラーを見てなくても、十分インパクトのあるビジュアルが素敵です。どん!!とアップ顔がでてくるたびに、まじまじと見つめてしまいました。彼女(彼)と執事(?)のセバスチャンの関係は心温まるものがありました。 ラストに関しては賛否両論があると思いますが、この2人の考え方や生き方を考えると、この結末が一番しっくりくると思います。

 少なくとも、紫が外国に行くよりは納得できた気がします。イザベラが行ったのはビックリしましたが。 とにかく、構成やコマ割、漫画という世界を登場人物に語らせるちょっとギャグテイストな部分など、やっぱり上手いなと思わせる漫画でした。他の作品も読みたくなりますね。