邦画『NANA』 監督:大谷健太郎

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 だいたい原作が漫画の実写化というのは、どうしてもビジュアル・イメージが既に完成しているので、実際に生の役者さんが演じた場合、映画の完成度以前にファンの目が厳しくなってしまうという宿命を持ってるもんですが、今回はそれなりにファンの人は納得したんじゃないんですかね。少なくとも僕はありだなと。

 NANAは、まあ多分実写化を想像した場合、誰もがこの人かなあと思ったと思う中島美嘉。まあ原作に比べると、凄み20%増しぐらいですが、演技はともかく歌はさすがだし、なによりそのビジュアル的姿は決まってたと思います。
 で、ハチは宮崎あおい。最初聞いた時はちょっとイメージ違うかなとも思ったんですが、実際見てみるととにかく可愛かった。こういう女の子は同性に嫌われる時は思いっきり嫌われると思いますが、そのぎりぎりの線できちんと踏みとどまってて、彼女にとってもステップアップの作品になるのでは。

 で、男性陣もそれなりにまとまってたと、原作以上にビジュアル的にシンちゃんじゃないと思ってた成宮君のノブが意外とよかったかも。まあ、レンのお腹は、親父の役作りを見習えよと突っ込みましたが。

 映画も、無理やり詰め込んで失敗するパターンが多いなか、ポイントをしぼって作ってあるんじゃないかと。決して良作とはいわないですが、こちらの見たいものをキチンと見せているというか。
 なんか、製作前には続編決定してたんじゃない?というぐらいすっきりとした印象です。