『金田一少年の事件簿』といえば、ミステリ漫画至上『名探偵コナン』とならんで、もっとも読まれた作品でしょう。で、それはネタパクリの歴史でもあります!!おかげさまでかなりの確率で犯人を当てることができました。ということ、このミステリ漫画を語る上で絶対はずせない『金田一少年の事件簿』を少しづつ振り返ってみようと思います。ちなみに僕はこの漫画嫌いじゃないですよ。 『怪盗紳士の殺人』
えー、読めば必ず涙するですか。泣かなかった私はダメなんでしょうか? そんな事より、この作品は怪盗紳士の正体は誰なのか、そして連座区殺人犯は誰なのかという2つの事件があります。 警察がずっと逃げられ続けている怪盗紳士なんですが、結構あっさり金田一君に暴かれてしまい、本当に凄い奴なのかどうか、イマイチ伝わらないままでした。池に仕込まれた逃走用の気球を気づかなかったりしてるあたり、捕まえられない原因は警察にあるのでは??? もう一つの連続殺人事件の方は、今や懐かしい死体の移動トリックが使われてます。いやあ、金成さん、こういうの好きなんですか?これなんかも、警察がきちんと現場検証してれば分かりそうなもんなんですがね。 で、うたい文句の涙する。確かに最後は悲劇的な結末を迎えますが、別に今までの事件とあまり変わらなくないですか。 というか、事件の後によくある過去の因縁を持つ人の独白が今回もあるんですが、いい加減助けてやれよあんたたち、と突っ込みを入れたくなります。
『墓場島殺人事件』
今回は警察の介入不可能な、いわゆる孤島ものですね。 で、今回のメイントリックともいえるどうやって亡霊兵士は、監視下にあるはずの人物を殺したかなんですが、このトリックは『不連続殺人事件(坂口安吾)』という古典の傑作推理小説で使われています。ちなみにこの小説も、当時は犯人当て小説として書かれたものなんですが(笑)。 で、もう一つ。この当時犯人当てクイズの問題の中に暗号を解明せよっていうのはあったんですかね?あったとしたらちょっと問題かも。別に暗号自体は反則ではないんですが、少年誌としての読者を対象にしてる場合、こんな専門的な知識の必要な暗号はどうかと思います。