いやあ、想像以上のやばさでした。脚本、演出、演技がすごいレベルで核融合起こしてます。
まずなにより、主要出演陣の演技のひどさがたまりません。特に主役の二人の演技は想 像を絶してました。台詞のひとつひとつに魂がさっぱりこもってません。下手だけど一生懸命頑張ってるならまだしも、熱意が伝わってきません。不動明(デビルマン)に至っては、喋るだけで観客を凍らせるパワーを持ってました。
デーモンに乗り移られた時の、
「あ~、俺、デビルマンになっちゃったよ」
はもはやカルトの世界です。
さらには富永愛演じるシレーヌとのバトルシーンです。なによりこのシレーヌ、CMでは結構重要そうな役ですが、出番10分ぐらいしかない!!しかもイマイチなんの為に出てきたかわからん。このバトルシーン、フルCGでこの映画の中では結構頑張ってるパートですが、このバトルにかぶさる声は当然ヤツなので、ほんとにひどい。富永愛の演技もひどいので、格闘中の「あっ」 「うっ」といった限りなく棒読み、テンションゼロの声を聞いた時は、最初何かの効果音かと思ってしまいました。もう、演技に関しては全編こんな感じ、少しグッときそうかなといった時にも、一気に現実に覚まさせてくれます。
いったいちゃんと演出をつけてるのか???と思ったら、
監督は那須博之さん
個人的にはモー娘。主演『ピンチランナー』のクレジット後のシーンで石川梨華に見事な棒読み演技をさせ、僕を愕然とさせた人じゃあありませんか。
ということは、もしかしてこれ演出の狙い通りなのか、と勘繰ってしまいましたね。カットがまったく繋がってないシーン多々あるし、ちゃんと仕事して下さい。さらに全編とってつけたような寒い台詞の数々を生み出したのは、脚本那須真知子。おいおい、監督の奥さんじゃないですか・・・。そういやあ宇崎竜童の奥さん役も実際の奥さんの阿木耀子だし(この演技がまた酷い・・・)。
いったいなんでこんな映画が出来たのか。一番悪いのは、このビックプロジェクトを実績の無い監督にまかせ、未知数の歌手を主演させるという無謀な賭けにでた、映画会社の人間ですね。アホだよほんと・・・。
自ら出演し、この映画を褒め称える永井豪先生の姿に寂しさを感じる今日この頃です。